
デキルバメンバーのさつまいもです。小三の長男と、年長の双子がおり、三人とも学校や園に行かず毎日家で過ごしています。
特に長男は、診断は出ていませんが親から見ているとAS傾向がとても強く、一般的なスタイルの「勉強」には全く取り組めません。
どうすれば少しでも学んで成長していけるか悩んでいる時にデキルバを知り、2022年に入会しました。よろしくお願いします。
勉強を強く嫌がる八方塞がり状態
自閉症の傾向が強い不登校の長男は、ドリルを見るだけで拒否、学習アプリを入れても癇癪、勉強の話をするだけで不機嫌になります。
親としては、「このままでいいのか…将来大丈夫なのか…」と焦る気持ちがつのります。。。
なのでデキルバに入会する前の私は、この状態の長男に「どうすれば勉強させられるか」という事ばかりを考えていました。
しかしもちろん上手くはいきませんでした。
育児書などにあるような声掛けを意識して勉強に誘ってみたり、一見すると勉強からかけ離れている知育プリントを用紙したりするも、長男は敏感にこちらの勉強させようという意図を察知します。
それでも誘い続けていると、自傷行為や家族への暴力、暴言という形で拒絶反応が出る事も多々ありました…。
「何がいけないのか…どうすればいいのか…」
そんな不安が続き、希望が持てない状態で毎日を過ごしていました。
そんな中「なんとか長男が少しでも学んで成長する方法はないか」とネットで色んな情報を調べていた時にデキルバのライブ授業を見つけました。
「これなら長男でも少しは興味を持つかもしれない…!」
一縷の望みを託してデキルバに入会しました。
しかしデキルバを利用し始めてから学んだ事は「勉強の前に必要なことがある」 という事でした。
興味のない事はとことん学べない
そもそも、うちの長男は勉強以前に「人の話を聞く事」が苦手です。
自分の興味がない話だとだんだんイライラしてきます。
例えば、私が2桁の足し算を教えようとした時の事、
「まず一の位が…」と説明し始めた時点で「もういい!!!」と怒り出すほどです。
まだ説明始まってないんですけど…。
そして、少しでも知っている話があると、「その話聞いた!」と聞き流してしまいます。
こんな風に自分が知らない事だと怒り出すのに、知っている事だと聞き流します。
だからたまに気が乗って計算問題を解く事はあっても、新しい知識を学べていないのでレベルを上げる事ができません。
ずっと昔に習った繰り上がりの足し算と簡単なかけ算で止まったままの状態になります…。
ただ一方で、本人が「これって何?」と聞いてきた事はきちんと最後まで話が聞けるんです。
たまたま長男が見ていた動画の中で第二次世界大戦の話が出てきた時、
「共産主義ってなに?」と長男自ら聞いてきました。
その時は父の話を最後まで(もちろん手短にした説明ですが)聞いていました。
本人が「知りたい」という気持ちがないと、本当に無理なんだな… と行き詰まりを感じています。
人と関わる楽しさが学習の土台になる
そんな状態をありのままZOOM相談でなかッち先生に伝えていました。
そこでなかッち先生から教わった事は、
そもそも、「勉強は他者との関わりの中でこそ必要になるもの」だという事です。
人は、もしこの世界に自分一人だけで生きていくなら、文字を覚えなくても計算ができなくても困る事はありません。
だけど人は一人では生きていけないので誰かと繋がって生きていく必要があります。それが社会を作っていくわけですよね。
その時、多種多様な人の間で共通の知識があるから正確に情報を伝える事ができるし、深い話をして信頼関係を築く事もできます。
誰かと話したい、何かを伝えたい、知識を共有したい――
そうした気持ちが生まれることで、「読む」「書く」「計算する」といったスキルが必要になってくる。
だからまずは、「人と関わるのって楽しい」「一緒に何かをするのって面白い」 と感じられる経験を増やす事が何より大切なのだとわかりました。
「人と関わる事が楽しい」と思える経験を増やす
学校やフリースクールに通っていれば人と関わる機会が自然と増えます。
ですが、うちの子は誘ってもなかなか出かける気になれません。
本人が行きたがらないのを無理やり連れていったら、拒否した学校と同じになってしまうのでそれには違和感があります。
そこで、「まずは家族との関係を深めることから始めよう」と思いました。
家族が、本人の興味のある事に寄り添いながら一緒に楽しむ。
「人と一緒にやると楽しいな」 という気持ちを少しずつ増やしていく。
まずは勉強ではなく、そんな経験を積み重ねる事を目標にしようと切り替えました。
たとえば、家族で一緒にマインクラフトをやったりボードゲームで遊んだりしました。
また、子どもが「聞いて!」と言ってくる話をしっかりと聞いてあげる事も今まで以上に大切にするようにしました。
すると、他者と何か意見が合わない事があった時も、「今日は嫌な事もあったけど、1人でやるより楽しいからまた一緒にやろうかな」 と思えるようになるのではないか。
それは教科書に書かれた事を勉強するよりももっと生きる事に直結する、この子にとって何よりも重要な学びなのではないかと思うようになりました。
「学びに向かう土台をつくる」
正直、子どものペースに付き合うのはしんどいです。
1日中、「村人ゾンビと村人ゾンビが合体した究極村人ゾンビに〇〇の剣を持たせたらより最強になって…」という子どもの話を聞き続けるのは精神的にきついです。
そして頭ではこれが大事なことだとわかっていても、とても遠い道のりに感じます。
「なんで5分でもいいから勉強できないの?」とイライラする事もあります。
なかッち先生との月一回のZOOM相談はいつもこの話題です。
その度に、「まだ勉強をする段階じゃない。今のこういう日々の積み重ねがこの子の成長につながっているんだ」
と何度も確認する事で、子どもと向き合う事ができています。
そんな日々を続け、デキルバに入会してからもう2年以上経ちました。
今も相変わらず学校には行っていない子どもたちですが、少しずつ変化も見えてきました。
長男はデキルバゲームクラブにも参加しているのですが、そこではお友達と話し合いながら遊ぶゲームの順番を決めたり、負けても怒らずに遊び続けたりできるようになってきました。
私がそれとなく用意した教材に取り組める事も少しずつですが増えてきました。
「人と一緒にいるのって楽しい!」と思えることが増えれば、「誰かと話すのが面白い」「知るって楽しい」につながっていく。
その気持ちが、学びに向かう土台なんだと私自身も強く実感するようになりました。
まだまだ勉強らしい勉強はできていないし、子どもの話に付き合わされ続ける毎日ですが、先が見えなくても、今やっていることが「学びに向かう土台」になっている。
そう信じて、これからも焦らず見守っていきたいです。
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