「4年生のわり算の筆算がわかってないから小4の 算数ドリルやワークを買ってきた」 という方がたくさんいらっしゃいます。
が、これだと高確率で失敗します。
なぜなら、わり算の筆算がわからない原因は全く別の所にあるからです。
計算ドリル=練習量が対応できるのは2つだけ
皆さんも、「問題がわかってないから子どもの学年のドリルを買ってきたのに難しくてやらなかった」って経験ありませんか?
単純に子どもの学年のドリルやワークを買ってきて解決できるのは以下の2つの時だけです。
①解いてる問題数の量不足
何となく理解はできてきてるんだけど、まだ定着しきっていなくて間違えてるだけのパターン。
②受けた授業の説明が下手
子ども自身には何の躓きもないし理解力も十分にあるんだけど、授業の説明では理解できなかっただけのパターン。
この2つ以外の原因でわり算の筆算に躓いてるときは、小4のドリルやワークを買ってきても難しくて嫌になるだけです。
わり算の筆算につまずく5つの理由とは?
「わり算の筆算」になぜつまずくのかは、クリアするために必要な力が何かを考えてみるとわかります。
つまずくのは以下のような力が育っていない可能性が高いです▼
✅ 2桁×1桁までのかけ算の筆算がスムーズに計算できる力
✅ 3桁-2桁までの繰り下がりのあるひき算がスムーズに計算できる力
✅ 正しいマスに順序よく記入していく空間把握力 頭の中で数字を覚えつつ、適切な箇所に数字を書き込むワーキングメモリ
✅ 予想した各位の商(わり算の答え)が違っていたらすぐに修正できる力
✅ 手順の理解、数の一時記憶、商の修正、高度な計算を2〜4回ほど繰り返していく根気強さ
もちろんもっと基礎的な部分として
・目の見え方
・姿勢を保持する力
・鉛筆や消しゴムを操作する力
・数の認知
・聴覚の情報処理能力
などの土台も必要です。
これらのどこで躓いているのかを把握した上でアプローチをしないと解決は難しいんです。
こうした原因を特定しようとしたら、子どもがわり算の筆算を解いてる様子を観察するだけじゃなくて、自作の問題をその場で作ったり、全く関係ないような遊びの中で観察したりする必要も出てきます。
「ここが苦手かも?」と仮説を立てる
↓
色んな方法で確かめる
↓
仮説の精度を上げていく
↓
仮説をもとにアプローチを考える
ここまでやってからの「じゃあ○年生のドリルやってみよっか!」なんです。
もし何の仮説もなしにいきなりドリル買ってきて成功したなら、それはとっても運が良いのでお祝いしましょう🎉✨
つまずきに合わせた支援方法
① かけ算やひき算といった計算につまずいている
小3「あまりのあるわり算」の計算の習熟を図ります。
具体的には「54÷7」のように、あまりを求める際に繰り下がりのひき算が発生する問題30問を5分以内に全問正解できるレベルを目指します。
はじめは5問ほどからスタートし、問題数を増やしながらクリアタイムを計測して1問あたり5秒ほどでクリアできるぐらいまで計算力を高められたら「わり算の筆算」がかなり楽になります。
学習支援には「⬜︎はなーに?」のような教材を使います。
かけ算九九の復習が必要であれば「くくるん」などを使いながら、まずはかけ算九九の習熟を目指します。
② 正しいマスに順序よく記入していく空間把握が苦手
ノートを大きなマスのものに変更したり、A4用紙に水色マジックで罫線を書いてからクリアファイルに入れて「わり算ボード」を作ったりするなど、本人が学習しやすい道具を整えます。




③ 筆算の手順をなぞりながら頭の中で計算をするワーキングメモリの処理が苦手
「たてる→かける→ひく→おろす」といったわり算の手順を記したメモを用意する支援が一般的です。
しかしこれでは、今自分がわり算のどのような目的の処理をしているのかが掴みにくいというお子さんもいます。
その場合は下記のようなシートを使って、頭の中で同時処理しなければいけない情報を減らす方法が有効です▼
④ 間違いを消して計算し直したり、1問の中で暗算を数回くり返したりするのが苦手
わり算の筆算が苦手な子は、複数の原因が絡まっていることがほとんどなのですが、特にこの計算をやり直す必要があるというのが大きなハードルになります。
特にわる数が2桁になってからは、だいたいどれぐらいの商を立てれば良いかが暗算しづらく、一旦立てた商で計算すると数が大きすぎるから消して書き直さなきゃいけないということが起きます。
例えば 67÷16 のように、十の位にだけ注目して「6÷1=6」と考えて筆算をしたら 67 の下が 96 となってオーバーします。
そこで「6は大きすぎたから5にしよう」と消して計算しなおすと、今度は 67 の下が 80 となってこれでもオーバーしてしまいます。
さらに消して計算し直して商を「4」と書いて初めて次に進むことができます。
①の支援にも繋がるのですが、そうした子の場合は「わり算の筆算」に取り組む前に「2桁×1桁の筆算」に取り組み、頭のなかで大体どれぐらいの大きさになるのかを予想できるぐらいまで習熟する方が堅実です。
そうした地道なステップが難しい場合は、トリッキーな方法になるのですが「小さく見積もってから引くのを繰り返す」という方法でも計算が可能です。
詳しい方法は下記のYouTube動画を参考にしてみてください▼
我流で事故る前にプロに頼ろう
これを保護者さんが家庭内で実践していくのは、かなりの気合いと専門的な勉強が必要です。
しかも自分なりの方法で解決しようとしてみて、上手くいかずに子どもが勉強嫌いになったり、家庭内がギスギスしたり、「自分はなんてひどい親なんだ…」と凹んだりすることもあります。
なのでいち早く専門機関に頼った方が良いわけですね。
勉強の躓きの背景に学習障害などの特性があるかもしれないので
・通っている学校や支援学級
・市町村の発達支援センター
・専門家のいる療育の事業所
・学習障害にも対応している塾
などに相談し、どのような特性が関係しているのか把握する事が重要です。
そして
①どうすれば今ある目の前の困り感を軽減できるか。
↓
・課題の量や難易度を調整する?
・本人に合ったやり方の工夫をする?
・学習するときの環境を整える?
②どうすれば根本的な困り感を和らげることができるか。
↓
・WISCなどの発達検査を受ける?
・指導計画を立てて療育をする?
・医師の診断を受けて投薬をする?
という短期的視点と長期的視点の両輪で、そもそも勉強に取り組む以前のハードルを全力で下げてからの勉強スタートです。
僕はもちろん診断はできませんが、デキルバでは学習につまずいている原因の仮説を立てながら子ども一人ひとりに合った学習方法の提案をしています。
個別サポートを受けてる方で、WISCなどの専門機関で受けた検査の結果を共有して下さる方は、それらをもとに教科学習やSSTの進め方を決めています。
困ったときはすぐに相談してね
①子どもが勉強に躓いてるけど親の目では何が原因かわからない
②子育て本やネットの情報を調べても我が子にピッタリじゃない
③近くに頼れる専門機関がない
④手帳が出ていないから専門機関を利用できない
そんな方が、オンラインで気軽に学習の悩みを相談できる解決できるように、僕は【デキルバ】をつくりました。
子どもが勉強できないしやろうとしなくてイライラする。
自分で悩んで調べても良い情報に出会えなくて時間がだけが経っていく。
そんな状態から解放されて、子どもが自分から勉強し始めたという方が、デキルバには既にたくさんいらっしゃいます
「相談内容がかたまってなくてうまく言葉にできない…」
「なんとなくモヤッとするけどこんな程度で時間をとるわけにも…」
「特に子どもの心配はしてないけどこのままで大丈夫か一応聞いてみたい」
という方も大丈夫。まずはお気軽にご相談くださいね😊
最後に中道からのお願い
日本全国には約100万人ほどの、学校や勉強、発達で困っているお子さんがいると考えられています。
そうした方に必要な情報が届くよう、僕も日々発信活動をしていますが、僕一人では情報が届けられない方も山のようにいらっしゃいます。
もしこの記事を読んでくださっているあなたの身近に、子どもやご自身の学習で困っているお知り合いの方がいらっしゃったら、ぜひデキルバのことを教えてあげてくださいね😊
よろしくお願いします🌱✨
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なかッち|中道 貴洋
デキルバ主宰。夢中力クリエイター
塾講師、小学校教員、児童指導員を経て現在に至る。著書『苦手さのある子も夢中になる算数遊び&教材アイデア』『苦手さのある子も夢中になる国語遊び&教材アイデア』、寄稿『授業力&学級経営力2024年3月号』『特別支援教育の実践情報2025年5月号』、他講演多数。





