2026年1月24日の「しゃべるば」のテーマは「日常生活の中でできる、ちょっとした支援」でした。
なかッち先生が考える支援とは、子どもが「やった方がいいな」「できるようになりたいな」と思ったときに、それを実現できるようにそっと手を添えること。
特別なことではなく、毎日の関わりの中で積み重ねるものだと感じました。

デキルバメンバーのさつまいもです。小三の長男と、年長の双子がおり、三人とも毎日家で過ごしています。教科書を読み、問題を解くスタイルの「勉強」に取り組めない長男が、どうすれば少しでも学んで成長していけるか悩んでいる時にデキルバを知って入会しました。よろしくお願いします。
支援の2つの視点:トレーニングとマッチング
今回の話は、支援を大きく2つの視点で整理すると理解しやすくなります。
- トレーニング:苦手なことが少しずつできるように、子どもの力を育てる視点
- マッチング:環境・道具・教材・方法を調整し、負荷を減らす視点
この2つを両輪として使いながら、子どもの困り感を減らし、自信や好奇心を育てていく。それが支援の役割だと語られていました。
支援は「固定」ではなく、状況に合わせて修正する
具体例として出たのが、トイレの電気をつける場面です。マッチングの視点なら踏み台を置く。けれど踏み台が別の場所に動いている日もあります。
そのときはトレーニングの視点で、「台を取ってきてみようか」と一拍置いて促す。一方で、もう漏れそうなときは迷わず大人が助ける。この押し引きの調整が大切だという話でした。
子どもは、疲れ・不安・イライラで取り組める余裕が変わります。昨日できたことが今日できないのは自然なこと。今の状態を見て、無理そうなら即座に下方修正する柔軟さが必要です。

支援を具体化する3つの方法
1. スモールステップ
スモールステップは、行動を細かく分解して「どこを任せるか」を明確にする方法です。例として歯みがきは、歯ブラシを取りに行く、歯みがき粉を探す、適量を出す……と細分化すると、実は多くの工程があります。
分解できると、子どもがつまずくポイントも見えやすくなります。
2. バックチェイニング
バックチェイニングは、最後の達成しやすい部分を子どもに任せる方法です。たとえば「歯みがき粉を少し出す」「できた!を味わう」など、成功体験を先に積ませることで、達成感と自信につながりやすくなります。
3. エラーレス学習
エラーレス学習は、できるだけ失敗させない工夫をする考え方です。本番前に似た動きを遊びで練習する、手順を減らす、環境を整えるなど、成功しやすい形を先に作ることで、安心して挑戦できるようになります。

課題は「本人がやりたいこと」から選ぶ
特に印象的だったのは、本人が「やれるようになりたい」と思っていることを課題にするという視点です。前向きに取り組みやすく、できたときの自信も育ちやすくなります。
支援は、日常の小さな場面で「どこまで任せるか」「いつ引くか」を考えることの積み重ね。子どもが「自分でできた」と感じる瞬間を、少しずつ増やしていきたいですね。
- 支援は「トレーニング」と「マッチング」の両輪で考える
- 子どもの状態に合わせて、その場で支援を修正する
- スモールステップで行動を分解し、任せる場所を明確にする
- バックチェイニングで達成感を先に作る
- エラーレス学習で失敗を減らし、成功体験を積ませる
- 課題は本人の「やりたい」「できるようになりたい」を起点に選ぶ
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なかッち|中道 貴洋
デキルバ主宰。夢中力クリエイター
塾講師、小学校教員、児童指導員を経て現在に至る。著書『苦手さのある子も夢中になる算数遊び&教材アイデア』『苦手さのある子も夢中になる国語遊び&教材アイデア』、寄稿『授業力&学級経営力2024年3月号』『特別支援教育の実践情報2025年5月号』、他講演多数。





