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子どもの「勉強したくない」は報酬の遠さが原因?|しゃべるばのめとめ(R8.1.10)

ゲームはやるのに勉強しない子どもと悩む保護者。報酬までの距離がテーマの記事アイキャッチ お悩み・体験談
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「ゲームはレベルアップやアイテムがもらえてやりがいがある。でも勉強はやりがいがないからやりたくないと言う。こんな時はどうすればいい?」

保護者さんのこの疑問から、今回のしゃべるばは「子どもの行動と報酬」がテーマになりました。

子どもが勉強を嫌がるのは、意志が弱いからではありません。報酬が得られるまでの時間差や、脳の発達の特徴が大きく関わっているそうです。

デキルバメンバーのさつまいもです。小三の長男と、年長の双子がおり、三人とも毎日家で過ごしています。教科書を読み、問題を解くスタイルの「勉強」に取り組めない長男が、どうすれば少しでも学んで成長していけるか悩んでいる時にデキルバを知って入会しました。よろしくお願いします。

ゲームと勉強の違いは「報酬までの距離」

ゲームは、少し頑張るとすぐにレベルアップしたり、アイテムを獲得できたりします。

しかも、その報酬によって次の攻略が楽になり、「強くなっている実感」も得やすいです。

一方で勉強は、1つできるようになっても「役に立っている」と感じるのはずっと先。

できたと思ったら次の難問が出てきて、楽になった感覚を持ちにくい。この報酬の“遠さ”が、しんどさにつながるとのことでした。

特に、衝動性が高い子ほどこの差が行動のモチベーションに強く影響しやすいそうです。

脳の発達から見る「勉強がつらい」理由

しゃべるばの中で紹介されたのが、明治学院大学准教授・足立先生の発信です▼

思考や行動をコントロールする前頭前野は発達がゆっくり。

一方で、不安や刺激への反応に関わる扁桃体・報酬系は比較的早く発達します。

つまり、刺激を求める力は強いのに、「先を見通して我慢する力」は後から育つということです。

このギャップは思春期〜10代で大きくなり、落ち着くまでに時間がかかります。個人差も大きく、前頭前野の発達がゆっくりなタイプでは、より難しさが出やすいとされます。

勉強はまさに「行動コントロール」が必要な活動。

だからこそ、本人の気合だけで続けるのは難しい、という視点が大切です。

もっと詳しく知りたい方は足立先生のこちらのnoteがオススメ。全文読むには500円必要ですがその価値が十二分にある記事です。

大人は「外付けの前頭前野」になる

ここで大事なのが、本人任せにしないこと。環境や関わり方で大人が支える、いわば「外付けの前頭前野」になる考え方です。

1. 物的報酬は「0→1のきっかけ」として使う

お菓子・お小遣い・ゲーム時間など、わかりやすい報酬を最初に使うのはOK。

ただし、目的は「報酬がないとやらない状態」を固定することではなく、動き出す最初の一歩を作ることです。

2. 正解より「プロセス」と「気持ち」を承認する

「賢いね」という評価よりも、「ここがわかったの、すごい」「できてうれしいね」と、考えた過程や達成感に寄り添う声かけを重視します。

口で「ピンポンピンポーン!」と効果音をつけるのも意外と有効だそうです。

こうして、物理的な報酬から心理的な満足へ、少しずつ切り替えていきます。

3. 「間違えても大丈夫」な心理的安全性を作る

「できないときは助けてもらえる」と感じられると、勉強への心理的ハードルは下がります。

まずは安心して挑戦できる関係づくりが土台です。

4. 子どもに選択権を渡す

子どもは「コントロールされる感覚」を嫌います。「どっちからやる?」「どれくらいやる?」など、やり方や量を選べる余地を残すことがポイントです。

やる気を作るより、ハードルを下げる

「報酬でやる気を出させよう」とすると、うまくいかないことが多い。むしろ大切なのは、勉強への心理的ハードルを下げ、やる気に頼らなくても続けられる状態を作ることです。

支援や環境づくりは大人の役割。そのうえで本人が「やりたくない」と言うなら、「勉強したほうがいいとは思うよ」と伝えるまでが大人の仕事。最終的にやるかどうかは本人の課題として、少し距離を取って関わる視点も紹介されました。

ポイントまとめ
  • 物的報酬は最初に使ってOK。ただし「0→1のきっかけ」として使う
  • 正解より、考えたプロセスや気持ちへの共感を重視する
  • 間違えても大丈夫と思える心理的安全性を整える
  • やり方や量を選べるようにし、自己コントロール感を守る
  • 環境づくりは大人の役割。最終判断は本人に返していく

子どもの「勉強しない」は、怠けではなく発達と環境の問題として捉え直せます。まずは報酬の設計と関わり方を見直し、安心して取り組める土台づくりから始めていきたいですね。

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記事監修
画像:発達障害や学習障害の子どもも夢中で遊びながら楽しく勉強がわかるようになる教育サービス「デキルバ」の主宰中道貴洋のアイコン。

なかッち|中道 貴洋
デキルバ主宰。夢中力クリエイター

塾講師、小学校教員、児童指導員を経て現在に至る。著書『苦手さのある子も夢中になる算数遊び&教材アイデア』『苦手さのある子も夢中になる国語遊び&教材アイデア』、寄稿『授業力&学級経営力2024年3月号』『特別支援教育の実践情報2025年5月号』、他講演多数。

 

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