「計算や漢字はまだできるんだけど読解問題ができない…」
「短い指示や文ならわかるんだけど長くなると混乱する…」
そんな相談をとっっってもたくさん頂きます。
文章の読解や作文は、色々な基礎となる力が合わさってレベルアップしていきます。
その中でも特に重要な要素が「助詞の理解」です。
日本語にはたくさんの単語がありますが、この単語は「品詞」と呼ばれる言葉の種族みたいなもので仲間分けする事ができます。
例えば、「りんご」は物の名前を表す名詞。「走る」は動作を表す動詞、という感じです。
その品詞の一つに「助詞」があります。
助詞は、「妹が リンゴを 食べている」という文中の「が・を・て」のような、単語のことです。
「リンゴ」や「走る」と違って、「が」「を」とだけ言われても意味がわかりませんよね。助詞は、それ単体では意味が成り立たず、他の単語とセットになって初めて意味がわかります。こうした性質をもつ単語は付属語とも呼びます。
ここスゴイよ助詞の力
早速、「助詞」がどのようにすごいのかを実感してもらいます。下記の文を読んでください。
「ウポヲトソは メザダゼザで ケグデチサと べヅミレリを 食べている」
と聞こえてきそうですが、本当に意味不明でしょうか?
確かに各単語は僕が今ランダムに生成した言葉なので意味不明だと思います。
しかし、文を読みながらそれぞれが一体何を指すのか予想してみてください。
・ウポヲトソは
・メザダゼザで
・ケグデチサと
・べヅミレリを
・食べている
なんとなーーーくですが
「ウポヲトソ」は人物や生き物の名称
「メザダゼザ」は場所
「ケグデチサ」と「べヅミレリ」は食べ物の名前
を表しているような気がしませんか?
要するにこの文は、「何かよくわからない生き物が、よくわからない場所で、よくわからない物を食べている様子を表している」と読めそうな気がしてきませんか?
なぜこんな意味不明な単語の羅列なのに、そのような情景が何となく読み取れるのかと言うと、これこそが「助詞の力」なんです。
助詞が理解できない=もっと意味わかんない
今皆さんに読んでもらった文は、語彙の少ない子どもが文章を読んだ時の感覚を体験できるものです。
語彙が少なかったらこんな風に意味がわかりにくくて大変ですよねー。
しかし、大人の皆さんは助詞を何となくでも理解しているのでウッスラと意味がわかりました。
もしこれで助詞の使い方までちんぷんかんぷんの状態なら、完全にお手上げですよね!
今度は逆に「単語はわかるけど助詞が不確定」な文を読んでみましょう▼
「学校 友達 弟 私 手紙 受け取った」
さっきよりは意味がわかりそうに見せかけて、実はこっちの方が意味わかんないんです。
①学校の友達から弟は私への手紙を受け取った。
②学校で友達の弟から私は手紙を受け取った。
③学校は友達と弟と私からの手紙を受け取った。
などなど、助詞を入れ替えることで全く異なる状況になるんです(゚∀゚)フッシギー!
(ここで混乱した人は棒人間や矢印を使って手紙が誰から誰に渡ったのかを確かめると良いですよ)
助詞の大切さをわかって頂けたでしょうか?
特に大切な「格助詞」を学ぼう!
「助詞」の中にも色んな細かい種類があるのですが、そろそろ疲れてきたと思うので説明は省きます!
ここでは、特に大切な「格助詞」というものがあるとだけ思っておいてください。
具体的にどんなものかと言うと
を に が と より で から の へ や
の10個です。これは先ほどの
「ウポヲトソは メザダゼザで ケグデチサと べヅミレリを 食べている」
でも登場したもので、この意味がわかると文の状況が何となく読み取れるようになります。
読解が苦手なお子さんは、この10個の格助詞を覚えて、文に登場したらラインマーカーなどでチェックし、どういう状況なのかを整理していく必要があります。
覚え方はとっても簡単!
鬼が戸より出、空の部屋(鬼がドアから出ていって部屋が空になった様子)
と覚えるのがオススメです。
もう1つは、デキルバの新作教材「ヘンテコ作文ゲーム」で遊ぶことです!
楽しく遊びながら「助詞の効果」を実感できるような教材になっています。
ぜひぜひチェックしてくださいね!
1月14日に開催した授業も大好評でした!受講した方の感想です🔻
「読解」は命にも関わる
最後に真面目な話です。
この記事を書いている今日は1月17日。阪神淡路大震災があった日です。
関西に住んでいた僕の家も被災しました。幸い僕も家族も大怪我はしませんでしたが、当時4歳で、家の中や外の街並みがぐちゃぐちゃになり、テレビではゴジラが街を破壊したかのような映像が流れてきて本当にショックを受けました。
テレビから流れる情報、レトルト食品の食べ方、家族からの指示、心を和ませる絵本などなど…
色んな言葉を、子どもながらに読解していく事が求められる環境でした。
時に、文章を正しく読み解く事は命に直結します。
また、一昨年の夏、あるデキルバのメンバーさんが下記のようなコメントをくださいました。
読み書きできる漢字を増やすこと、語彙を増やすこと、読解力を育てること
これらはどのように教えていくかが難しく、子ども達にとっても実感が湧きづらいものです。
しかし、子どもの人生を豊かにし、ミライの選択肢を増やしていくためには、学び続けていくことが本当に大切です。
そのためにも、デキルバではこれからも「遊びで学ぶ夢中体験」のアイデアを、皆さんにお届けしていきますし、相談や授業を通して具体的な実践方法もお伝えしていきます。
今、お子さんの学習で悩んでいる方はぜひ頼ってくださいね。
悩んでいない方も最近の様子をぜひお聞かせください(о´∀`о)
皆さんの心が明るくなり、ミライに希望を持てる手助けをこれからも一緒にさせてくださいね🌟
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